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フィギュアスケートとかいろいろ雑記

ワールドオンアイス雑記(ちょっぴりネタバレっぽいかも)

ささきの2月新刊、「ワールドオンアイス」作中で使用した既存曲・オリジナル曲イメージをまとめてみました。

【既存曲】

ユーリ・プリセツキー
SP「黒い瞳
https://youtu.be/TXjRuD_sbBA
FS「ダフニスとクロエ」
https://youtu.be/gLKs0NeJsHU

オタベック・アルティン
SP「Fly me to the Moon」
https://youtu.be/NJCLX46m1Fk
FS「アラビアのロレンス
https://youtu.be/8i1mI-P9Z3s

ジャン・ジャック・ルロワ
SP「20th century boy(T.Lex)」
https://youtu.be/JB6WZu8IAZg
FS「革命のエチュードショパン)」
https://youtu.be/oIsGKyqEP5M

ピチット・チュラノン
SP「リチュアル・ダンス」
https://youtu.be/pPtYKH6nGWk
FS「ニュー・シネマ・パラダイス
https://youtu.be/6O9w5C_911s

レオ・デ・ラ・イグレシア
SP「シング・シング・シング」
https://youtu.be/r2S1I_ien6A
FS「チャップリンメドレー」
https://youtu.be/Spcqku-aWAk

ジ・グァンホン
SP「シェルブールの雨傘
https://youtu.be/Br17Cb1_3oU
FS「レ・ミゼラブル
https://youtu.be/bhh_C8qBnbU

ミケーレ・クリスピーノ
SP「月の光」
https://youtu.be/jEc_r33ODos
FS「四季より『冬』(ヴィヴァルディ)」
https://youtu.be/p1qNOfdMyGA

エミル・ネコラ
SP「ミッションインポッシブル」
https://youtu.be/vccYZjRvJ0M
FS「ゴッドファーザー
https://youtu.be/1aV9X2d-f5g

イ・スンギ
SP「トスカ」
https://youtu.be/sdMR_mvqvhw
FS「リベルタンゴ
https://youtu.be/TNT5vwUNa6k

南健次郎
SP「ジプシーダンス
https://youtu.be/qXCuPEsGSSk

ヴィクトル・ニキフォロフ
SP「ロクサーヌのタンゴ」
https://youtu.be/Rn0xXo1gwGY

 

【オリジナル曲】

南健次郎
FS「鼓楽」
イメージはデニス・ヴァシリエフス選手の今シーズンフリー、『ラスト・サムライ』でした。ラトデニくんは城・侍などに興味を持ってくれているおかげか、「海外選手がやる日本風のプロがだいたい忍者に寄っていく現象」はあまり起きていないような気がします。
ミハル・ブレジナ選手の2017-2018シーズンショートプログラム鼓童」からも影響を受けました。打楽器が中心の曲で滑る、というイメージはミハルのこのプロからです。
南くんのプログラムは、日本人が滑る日本のプログラム、というより海外にわかりやすくアピールできるような和プロを想定しました。

ヴィクトル・ニキフォロフ
FS「路(みち)」
 つまりベストオブニキフォロフ。コンティニューウィズウィングス羽生結弦凱旋ショー)の、「ホープアンドレガシー」の振りを含めたオープニングに強く影響を受けました。そしてもちろん、エフゲニー・プルシェンコの「ベストオブプルシェンコ」、通称「ベスプル」にも!(笑)
 カモメの鳴き声のエフェクトは、坂本花織選手の今シーズンフリー「ピアノレッスン」のイメージで。幼い頃から成長する一人格のプログラムとしては、エフゲニア・メドベデワ選手の2016-2017シーズンショートプログラム「River Flows in You」の印象を強く持っています。このシーズンはフリーの「映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』」もあわせて、初見でかなり衝撃を受けた思い出。
 そしてなにより、今まで数々の選手が経験してきた「最後の舞台」。競技人生最後の演技の数々に、強く影響を受けました。

勝生勇利
SP「雅」
 曲のイメージ
「天国の島」https://youtu.be/N_0CdLWeVPE
 和プロだけどダンサブルで、あと拍子が取りにくそうなプログラム。ブレードで音とリズムを奏でてくれ勝生勇利……。というふうに欲望で妄想しました。羽生選手の「SEIMEI」とはまた違った和プロ、洗練されながらも原始的で荒削り、って感じのプロどうですかね勝生勇利さん。
 管楽器が強いプログラムも、きっと彼は滑りこなしてくれると思います。裏拍でトリプルアクセルを飛び上がり、表拍で降りてくるとかしてほしい。そして、歓声鳴り止まぬステップシークエンスをしてほしい。

FS「ワールドオンアイス」
 概念的には、町田樹さんの「ボレロ」です。フィギュアスケートの歴史そのもの、「ユーリオンアイス」や「路」をさらに抽象化したような。エロスもユーリオンアイスも「人」のプログラムとしての印象が強いですが、このフリーは人智を超えたような、時の流れの一部のような……そういう風なプログラムも見てみたいなあ、という気持ちでもろもろを決めていきました。コレオシークエンスがバレエジャンプとスパイラルなのは完全に趣味です。
 フィギュアスケートがうまいひとしか成立しない気がしますね。もちろん勝生勇利さんは最高にスケートがうまく、何者にもなれるタイプのスケーターですので、すばらしいプログラムになると確信しています。全部わたしの妄想なんですが。

 

 

【雑記】
 今回の新刊では、基本的に「曲名+フィギュアスケートで検索すれば、選手の演技が見られる」曲を選択しました。JJのショートは趣味で選んでしまったのですが(笑)、ロックですてきに滑ったスケーターはたくさん存在します。
 「ロクサーヌのタンゴ」は高橋大輔選手(彼を「選手」と呼べることのうれしさったらないですね!)を思い起こされる方も多いのではないでしょうか。昨シーズンのテッサ・バーチュー&スコット・モイヤ組のFDも印象深いですね。「ニューシネマパラダイス」は今シーズン友野一希選手がショートプログラムで使用しています。「シェルブールの雨傘」はジョニー・ウィアーの演技が個人的には大好物です。そして「リチュアル・ダンス」ではもちろん、浅田真央さんのSP&FSが思い浮かびます。真央さんのプロの中でも、大好きなプログラムのうちのひとつ。
 もしよろしければ、名演技の数々をご覧いただければと思います。

 そして、「ワールドオンアイス」を構想する中で、もっとも影響を受けたプログラムは、町田樹さんの「人間の条件」です。
 転び、立ち上がり、そして進んでいく。違う世界でも、競技やステージではなくとも、フィギュアスケートと関わり合い、生きていくことはできる。
 レオ・デ・ラ・イグレシアは世界王者になることはないかもしれない。だけどいつか、悩みを持つスケーターに「きみはきみの思うように、スケートを愛することができる」と確信をもって伝えることができるとしたら、それは間違いなく、フィギュアスケートが彼の偉大なる財産であることの証だと思います。
 
 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。今シーズンもまだまだ続きますが、最後まで楽しみましょう!